このページには広告が含まれます

住宅業界に宅建の資格ひとつで入れますか?知らないことを知ること

掛川市の住宅のイラスト画像

東京で音楽の道を目指していたので途中でその夢を諦めて静岡の実家へ帰ることになりました。

実家は父が起業した工務店を営んでおり、近年は業績が悪化していて簡単に言えば潰れそうだと言うことでした。

僕が入ることで何か良い影響がもたらされるのではないかと父は考えたのでしょうか?

今回は、東京で撮った宅建の資格を生かして静岡の住宅業界に入り込んでいったエピソードを紹介します。

宅建て取るの難しいの?

まず宅建の資格についてちょっと触れてみようと思います。

宅建とよく聞きますが、宅地建物取引しと言う正式名称があります。

国家資格です。

難易度はどれくらいかと言うと、一般的には二級建築士と同じ位だと言われていますね。

ただ、両方経験しての印象では、二級建築士の方が少し難しかった印象です。

単純に比較はできませんが、覚えることの項目の多さでは二級建築士の方が多く、1問1問の問題の難しさでは宅建の方が上だったかなと言うふうに思います。

宅建は、不動産の仕事をしている人が仕事をしながら勉強して受けるのが1番多いパターンです。

そのため、勉強時間が不足しがちになり、何度も何度も受験してやっと受かると言う人が多くなっています。

確かに仕事しながらだとちょっときついかなと思いますね。

僕はどうやって勉強したのかと言うと、朝2時に起きて勉強し、始発の電車で会社に向かいながら勉強し(座れるから)、駅のハンバーガー屋さんで会社の建物が開くまで勉強し、会社では始業時間まで勉強し、定時で帰り、ご飯を食べて寝ると言う方法でした。

つまり、疲れる前に勉強すると言うだけで、何か特別な教材や学校へ通ったわけではありません。

教材はユーキャンの通信講座を購入し、テキストを熟読。

一通り頭に入った段階で問題集をこなすと言うオーソドックスな勉強法をやりました。

合格基準、33点のところ、自己採点で33点でした。

ギリギリでしたが、何とか一発合格できたんです。

運がよかったですね。

宅建は試験に合格しただけでは資格がもらえません。

実務経験がない場合は、実務講習を受ける必要があるんです。

宅建試験に合格すると、実務講習用のテキストとDVDが送られてきて、一定期間後に行われるスクーリングで最終試験を受けます。

試験といっても宅建の試験のように難しいわけではなく、実務における注意点などをスクーリング受け、その内容を確認する程度のものです。

まれに落ちる人もいるようですが、完全に眠ってしまって全くスクーリング(授業)を聞いていなかったような人でしょう。

実務講習が終了すると、登記されていないことの証明書等を取得して申請することでようやく宅建士として登録することができます。

この辺の流れは、宅建業者で働いている場合にはもっと簡単です。

実務についている人の場合は宅建試験においても5問免除と言うとんでもなく有利な状態で受験できるんですよね。

僕は全くの素人で、仕事も全く別の畑だったので全問きっちり解きましたよ。

宅建を取ったら住宅業界で働ける?

宅建をとったら住宅業界で働けるんでしょうか?

宅建試験に受かっただけではすぐに宅建士としての仕事はできません。

まあ宅建士でないとダメな仕事ってあまりなく、重要事項説明と書面への記名押印くらいですが。

それができるようになるのに登録が必要なんですよね。

営業や事務仕事といった、不動産の実務の多くは別に資格は必要ないのでできます。

住宅業界は、資格よりも経験の方が大事です。

もっと言うと、経験よりもやる気の方が重要でしょう。

さらに突っ込んで言うと、中途採用の人の場合はやる気よりもさらに「何をすればこの会社の役に立てるのか?」を考えることが大切だと思います。

その上で宅建があればより良いのではないでしょうか。

まず何をしたら良いの?

僕は実家の工務店に入社しました。

さて、何をしたら良いのでしょうか?

社長である父からは特に何の指示もありません。

社員は父以外に母と姉、現場監督が3人います。

全員僕よりずっと年上で、業界的にも年齢的にも僕は下っ端です。

ですが特に何か指示をしてきたり、マニュアル的なこともなく、質問しようにも一体何を質問したら良いかさえ分からない状態。

会社は仕事が少なくて経営が難しい状態だと言う事は分かっていますが、何やらみんな忙しくて仕事に追われているような印象です。

住宅の仕事と言うのは、受注してから納品するまでの期間が半年位あり、その間にいろいろなことをしなければなりません。

その期間は非常に忙しく、次のお客さんを探して契約を取るための動きをするのは大変です。

だからといって、1つの仕事が終わってから次のお客さんを探すのでは間隔が空きすぎてしまって経営が困難になってしまいます。

ですから、僕がやるべき事はお客さんをとってくることではないかと思いました。

では、どうやったらお客さんをとってこれるんでしょうか?

入社してまもなく、3人の現場監督たちと話をしました。

社長の息子と言うこともあって、一体どんな人間なのかちょっと警戒されてるような雰囲気。

その中で、かたやまさんと言う現場監督の社員が1つ指示をくれました。

「3ヶ月以内に1つ工事の契約をとって来い。」

と言うもの。

3ヶ月とはなかなか長い期間ではあるように思いますが、工事をとってくると言うのがイメージできませんでした。

そもそも工事がどんなものかわかりません。

静岡県内には住宅会社がたくさんあるし、お客さんはうちの会社で契約するメリットがないと選んでくれないでしょう。

どの辺が他の会社と違い、どんなふうに良くて、値段はどうなのか?

今でこそ色々と思いつきますが、当時は一体何がわからないのか自分でわかっていませんでした。

「知らないこと」を知ること

父にも「まず何をすればいい?」と何度も聞きましたが、「ケースバイケースで違うから何をしたら良いかは毎回違う」と言う感じで、具体的には何も教えてくれませんでした。

ですから、自分でネットで調べて考えたんです。

ですが工務店の営業マンがお客さんをとってくる方法なんて載っていません。

そのため、電話帳を見ながら片っ端から電話して、「家を建てませんか」とやってみたりしました。

そんなダイレクトな聞き方で箸にも棒にもかからないのは当然です。

ですが当時はそんなこともわからない状態でしたから、1つずつ潰していくしかありません。

こうして、知らないことを知っていく地道な作業が続きました。

そうこうしているうちに全く予期せぬところから工事の依頼を受けることに。

僕は面識ありませんでしたが、過去にうちの会社で工事をしてくれたお客様が電話をかけてきて、「家のブロック塀をいい感じに変えたい」と言うのです。

どうしたら良いかわかりませんでしたが、とりあえず家にお邪魔して話を聞くことになりました。

詳細は省きますが、こうやってどうにかして最初の工事を契約することができたんです。

だからかたやまさんが言った3ヶ月以内に工事をとってくると言うのはなんとか達成。

しかし、ブロック塀のリフォーム工事と言うのは十数万円で終わるものですし、数千万円の売り上げとなる新築の住宅の工事をとってこないと意味がないと感じました。

新築住宅の契約を取るなんて、そんな途方もないこと出来ない・・・

正直そう感じていましたが、またもや思いもよらぬ出来事が起こったんです。


と言うことで今回は東京から実家に戻って、静岡の住宅業界に入ったところまでを紹介しました。

実家に帰って実感したのは、やっぱり東京に行ったほうがずっとずっと楽だった、と言うこと。

通信系の商社でマイラインや携帯電話の回線を取り扱っている方が良かったかも…

ですがもう後戻りができません。

次回は、ついに新築の住宅を完全素人の僕が立てていくことになります。

一体どうやってこの難所を切り抜けたのでしょうか?

新人営業マンor現場監督必見ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です